アイソレーションの違い

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ThinkPad Edge 13″ キーボード

写真をご覧になって、「この新しいThinkPadのキーボードは大丈夫なのか?」と大変心配していただいた皆様、ご安心ください。ユーザーテスト、Web・雑誌・実際のユーザーのレビューでは、「間違いなくThinkPadのキーボードだった」との声が多く届いています。是非、写真だけではなく、実機を触ってご判断ください。

ThinkPad X100e, ThinkPad Edge 13″の新開発キーボードの話の前に、前置き。

ノートPCで流行のアイソレーション・キーボード。今は一般的な呼称は決まっておらず、アイソレーション、アイランド、チックレットなど、色々な呼ばれ方しています。ここでは「アイソレーション」と呼びましょう。これまでアイソレーションが無かったわけではありませんが、Appleから流行り、今は多くの競合他社が製品化しています。

ThinkPadのキーボードは、多くの競合他社のようにノートPC本体側フレームからキーボードが生えている訳ではありません。キーボード側にフレームが付いていて、通称「フレーム付きキーボード」とレノボでは呼ばれています。もちろん、本体を分解することなくキーボードを交換できるようにし、メンテナンス性を向上させています。

一般的にアイソレーション・キーボードは、「すっきりしてデザインがシンプルで現代的に観える」「キーが独立しているためキー位置が認識性が良く、打ちやすい」などと言われています。しかし、従来のキーボードと比べた場合、「打ちさすさ」については良い点も悪い点も併せ持っています。キーボードのユーザビリティーは、形状・ピッチ・ストローク・レイアウト・打鍵感・剛性感など、複合的な要素で決まります。私たちは「ThinkPad」を名乗る事の許される、最高のアイソレーション・キーボードを目指しました。

さて本題。

■ThinkPadのアイソレーションは他社と何が違うのか?
 1. 形状:キートップ面が凹んでいて、指にが吸い込まれるようにフィット
 2. ストローク:2.5mm(※X100eは2.0mm)
 3. 打鍵感:同じパンタグラフ構造で良いフィーリングにチューニング済
 4. 剛性感:バスタブ構造ステンレス底板+樹脂フレームで全体ガッシリ

以上4点が、決定的に他社とは違います。つまり従来のThinkPadの設計思想そのままです。品質テストも同じ基準をパスしています。X100eのキーストロークは2.0mmです。多くのアイソレーション・キーボードのストロークは2.0mm以下ですので、この点は優位ではありません。しかし、従来の2.5mmのストロークを持つThinkPadと比較したユーザーテスト結果、2.5mmとの操作性の差は、ほとんどないとの結果でした。ただし、X100eのやや小さいサイズのキーボードでの結果ですから、フルサイズキーボードのEdge 13″は従来のThinkPadと同じ、2.5mmをキープしました。

また、他社のアイソレーションは、完全な四角形ですが、今回は他のThinkPadとのデザイン整合性ために、手前にカーブがあるタイプを採用しました。これは、従来のThinkPadのキートップ面がそのまま生えたように観えるというコンセプトで、「ThinkPadらしさ」として、デザイナーがこだわった点でした。

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AirキーボードとEdgeキーボード

他にも、従来と違う点があります。特にTrackPointキャップの周りのGHBキー形状は、注意深くデザイン開発しました。

■TrackPointは従来と何が違うのか?
1. TrackPointキャップの高さ
 ・従来より0.4mm低い
 ・LCDとの隙間を広げ、上からの圧力に対してよりLCDが壊れにくくなった
2. GHBキーの凹み
 ・0.4mm下げたため、TrackPointキャップがキーに干渉
 ・TrackPointキャップを逃げるキーキャップ形状が必要

TrackPointの高さは低くなりましたが、操作性は保たれています。もちろん、キャップ自体も従来のものと同じです。操作性を保つために、TrackPointを囲むGHBキーの形状がポイントでした。たった0.4mmの差ですが、0.1mmでも人間の鋭い感覚は感知することを、私たちは知っています。多くのデザイン案が検討され、ベストのものを採用し、ユーザーテスト結果も良好でした。

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TrackPointとキーの断面図

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GHBキー形状デザイン案の例

しかし、正直、最後まで悩みは多かったです。ThinkPadを名乗る以上、「キーボードがダメ」は致命傷です。「本当にThinkPadのキーボードと呼べるレベルのものか?」開発途中で何度も自問自答しました。幸い、X100e, Edge 13″の実機を触った方々のキーボードの感想はとても良く、やっと安心しました。

今回はSLシリーズと同じく6列レイアウトで、伝統の7列ではありません。「どうしても7列!」という方々、ご安心ください。絶滅危惧種とまで言われる(笑)、7列レイアウトキーボードを、今後もレノボは提供し続けます。

コメント / トラックバック 4 件

  1. pc4beginner より:

    Edge13とX100eは、新しいユーザーを開拓するためのThinkPadと伺っていますが、そのためにも出来る限り量販店で実機に触れる機会を作っていただけないでしょうか。

    ThinkPadは家電量販店で見かけにくい機種のため、コアなユーザー以外に入力デバイスのすばらしさを伝えにくいパソコンです。また、日本のパソコン購入ユーザー層はまだまだ直販ではなく家電量販店経由で購入する人が多く、そこにほとんど展示されていないThinkPadはそもそも検討対象にもしてもらえません。

    今の時期であれば、この春入学する大学生のために、ご両親や親族の方がプレゼントのパソコンをチェックをはじめる時期です。レポート作成のため大量のテキスト入力を行う大学生ならば、高い信頼性と容易なメンテナンス性を兼ね備えるThinkPadの良さに気づく可能性も高いのではないでしょうか。

    X100eについてはオンラインでも納期が遅れるほど人気のようですが、ThinkPadエントリー機として多くの魅力にあふれるこの製品を出来る限り触れてもらえるよう一ファンとしてお願いする次第です。

    以上、長文失礼しました。

  2. yamato より:

    pc4beginner様
    ヨドバシカメラの一部店舗で、X100eの展示が始まりました。秋葉原店・錦糸町などです。
    今後も、ヤマダ電機・ヨドバシカメラ・ビックカメラなどの家電量販店で店舗展示を増やしていく予定ですので、ご期待ください。

  3. pc4beginner より:

    わざわざの返答書き込み、ありがとうございます。
    本日新宿に用事があり、新宿ヨドバシの結構良い位置に陳列されているのを見て来ました。久しぶりに触れましたが、同価格帯のものと比較するとやっぱり良いです。こうやって比較できる状況にあると良さもわかってもらえるんじゃないかと思います。

    新商品ラッシュで場所の確保も難しいと思うのですが、ぜひ頑張ってください。

  4. @yajiuma_extreme より:

    > 「どうしても7列!」という方々、ご安心ください。
    > 絶滅危惧種とまで言われる(笑)、7列レイアウトキーボードを、今後もレノボは提供し続けます。

    この部分、非常に心強く感じております(笑
    最近のラインナップを見ているとなんだかとても不安なので、なにとぞ。なにとぞ!

    ところで…ThinkPad X60あたりから、上2段の灰色キートップが黒に統一されてしまいました。これはやはりコスト削減の策として適用されたものなのでしょうか。基本はB&Wでありながら、赤いトラックポイント、灰色やブルーのキートップ、クリックボタンの薄いラインなど、ところどころにアクセントのある以前のデザインがとても好きでした。

    現在、X60sを愛用しておりますが、以前のキーボードを中古で買ってきて、キートップを付け替えて使っています。この意味では、世界にたったひとつの「My ThinkPad.」であります(笑

    クリックボタンについては最近のモデルで復活の兆しがありますが、灰色キートップもぜひ復活させていただければな、と勝手な希望を持っております。もし少しでも検討の余地があるようでしたら、こんなユーザもいるのだということを心の隅に置いていただけると嬉しいです。

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